個人事業主の確定申告ですべきこと

起業1年目の確定申告(簡易版)

起業したての方にとって、ちょっと気が重いのが確定申告。

あ、起業して何年経っててもやっぱり気が重い時期ですよね・・・

 

でも特に起業1年目の方は何をどうしたらいいのかがわからないという

不安が更に憂鬱にさせる・・・といったところでしょうか。

 

 

私は過去に公認会計士の勉強を数年間しており、簿記の知識は1級以上。

とか言いながら結局会計士にはなれなかったのですが、その後年商10億

規模の会社の経理全般を担当していたので、起業したての方の経理の

不安にはお役に立てるかな・・・と思います。

 

 

1年目は何かと費用がかる一方で収益も上がらない時期。

そんな時期に税理士さんにお願いする余裕もないですよね・・・

 

もちろん事業がノリに乗ってきて、税理士さんに丸投げできるように

なるまでは少しでも自分できるならやってみたいな・・・・と思われる方は

引き続きお読みくださいね。

 

実際、起業1年目くらいだと会計の知識はそんなになくても十分ご自身で

確定申告していただけます。

 

決まった科目を覚えて、決まった処理をするだけ。

そして、集計したものを税務署に持っていけば、税理士さんがきちんと

アドバイスくださるのでその場で確定申告できます。

 

正直、税理士さんと契約する必要ありません。

 

私自身も当初、会計士の知識はあるものの確定申告は税のプロの税理士さんしか

できないと思っていました。

 

なので、起業1年目は税理士さんにお願いしたのです。

もちろん申告できる状態まで(帳簿付け)は自力でして、最後の調整のみ

税理士さんにお願いして、費用は10万円ほどでした。

 

 

ですが翌年、「一度経験のために自分でしてみよう」と思い立ち、

同じく帳簿だけをつけて税務署に持っていったら、その帳簿を見て

税務署の税理士さんが用紙にこことこことここに〇〇円、△△円、××円と

書いてくださいね。

 

と言われてその通りかいたらそれで申告終了だったのです!

 

「えーーーーーーー?? 昨年もこんな感じだったの??

税理士さんなんてお願いしなくてもできるやーん!」って思ったのでした。

 

 

きちんと年間に帳簿処理ができていると税理士さんなんていらないし、

その帳簿処理自体も起業1年目は簡単な処理で済むので大丈夫です。

 

 

そして、1年目さえできたら、2年目3年目だって自力で出来ます。

ちょっと難しい取引になった時も、取引した際に記帳する「仕分け」は

検索したら出てきます。

 

そして、そもそも確定申告は税金を支払うために集計を取るのが目的では

ございません。

事業の状況を把握するために帳簿をつける、確認することが大切なので、

人任せにするのはおススメできません。

 

是非、一度ご自身でしてみてはいかがでしょうか?

 

 

個人事業主の確定申告の手順①

 

まずは毎月帳簿の記載ができてないと推測して、そんな方向けにお話し

させていただきます。

個人事業主の決算は毎年12月31日が締めです。

みなさん、焦りだすのは12月ごろでしょうか・・・?

 

1)事業に使用した経費の領収書を集める ※1

2)領収書のない取引 ※2

3)使用した日付順に並べる ※3

4)会計ソフトに入力する ※4

5)「青色申告決算書」「確定申告書B」を出力する ※5

6)税務署に上記書類を提出する ※6

 

上記について今回は流れを簡単にご説明しますね。

 

 

※1 「事業に使用した経費の領収書を集める」

・「事業に使用した」がポイントです。

・自宅を事業に使用している場合は、使用時間や床使用面積によって按分します。

・水道、ガス、電気も同様に按分可能です。 すべて同じ按分比率にしてください。

・ガソリン代も「事業に使用した」分だけ費用とみなされます。

・交際費は誰と何の目的で使用したのかを領収書に記載しておいてください。

 

※2 「領収書のない取引」の処理

・交通費や香典など領収書がないものは100均でも売っている「出金票」に

記載して領収書の代わりにします。

・交通費はicocaやSuicaなど、交通費以外の他の支払いも可能なものは領収書が

あっても交通費とは認められません。

 

・カードの支払いはカードの明細を出力し、事業に使用した部分をマーカーします

・携帯電話代は電話会社にお願いしたらどこに何分かけたかの明細を出してくれます。

より正確な情報を計上するには事業で使用した通話料を分けることをおススメします。

 

※3 使用した日付順に並べる

・領収書の保管期限は7年です。 確定申告で領収書の提出は必要ないですが、

税務署の調べが入った際には見られるのできちんとまとめておいてください。

・いらない用紙の裏紙でも結構ですので、金額が見えるようにして日付順に

糊付けして保管することをおススメします。

 

 

※4 会計ソフトに入力する

・帳簿に手書きで記帳をするのはとても煩雑になりますし、計算が大変です。

会計ソフトに入力するようにしましょう。

・会計ソフトは弥生会計とfreee、MFクラウドの3つがよく使用されている

ようです。

私はずっと弥生会計を使用していたので使いやすいですが、最近ではクラウド型の

freeeやMFクラウドも人気があります。

ただ、事業をしている方のコミュニティでちょっと集計を取らせていただいたところ、
弥生会計を使用している方が比較的多かったので、やはり王道かな・・・とは
思いました。

詳しくはこちらをどうぞ↓
やよいの青色申告オンライン

 

・会計ソフトに入力といっても経費がどの科目に該当するのかがわからないですよね。

詳しくは別の記事でご説明しますが、基本どの科目かを間違ってもそんなに大したことは

ないですのでご安心ください。年間を通して同じ費用を同じ科目で処理してればOKです。

例)ガソリン代を車両費にしたり消耗品にしたり、燃料代にしたりしない。

・10万円以上のものは資産として計上しますので、費用とはならず減価償却の対象になります。

例)パソコンや大きな事務所家具、車など

 

 

※5 「青色申告決算書」「確定申告書B」を出力する

・会計ソフトでは確定申告の際に必要な「青色申告決算書」「確定申告書B」

という書類を集計してアウトプットできます。

または決算の時期になりますと所轄の税務署から確定申告に必要な書類が

送られてきます。

・記帳を手書きで行ってる際にはこの集計を自力でしないといけないので、

会計ソフトに経費が多少かかってもソフトに入力することをおススメします。

手書き帳簿を作成するくらいなら、ご自身の本職に時間を割かれた方が

効率がいいです。

・印刷は2部します。 一部は提出用。提出の際にもう一部に捺印してもらって

「控え」とします。 この「控え」は事業を行ってる上で、いろんなシーンで

必要になってくる時がきますので、例えマイナスの申告であっても必ずもらう

ようにしてください。もしこの時にもらえなければ、必要になった際にはとても

手間な手続きが必要になり、また日数も長ければ1か月ほど要します。

 

 

※6 税務署に上記書類を提出する

・個人事業主の提出期限は2月16日~3月15日です。

・この期間は大変税務署が込み合いますので、1月に入ってから記帳が

完了していたら早めに持っていくことをおススメします。

早くても受理してくれます。

・込み合う地域で事業をされている方は朝一番に行ってもお昼ごろまで

かかると覚悟して税務署に行ってくださいね。

・申告の際には税金の戻りがある方は戻りを受け取る口座番号を

控えてお持ちください。

・持ち込んで相談したりアドバイスを受ける必要がない場合は

2部(1部には「控え」と記載しておく)とご自身の住所を記載した

返信用封筒に切手を貼ったものを「確定申告書在中」と記載した封筒に

入れて税務署に郵送したもOKです。

控えに捺印をして返送してくれます。

・早ければ3月中、4月頭ころには税金の戻しを指定した口座に

振り込んでくれます。

 

まとめ

申告自体は大変ではありません。

申告までの年度内の処理をきちんとしていれば、とてもスムーズです。

 

これからまた時間のある時に年度内の処理をカテゴリーにわけてお話していきますね。

できるだけ11月中には・・・・・頑張ります。

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